「二十歳のつどい」実行委員インタビュー「この本よんだ?おぼえてる?」(図書館だより93号)
- 一般向けイベント
- 掲載日2024年3月15日
この本よんだ?おぼえてる?
「絵本と子育て事業(ブックスタート)」は、子どもと保護者が絵本を通じて心の触れ合いを感じ、一緒に過ごす時間の楽しさや大切さなどを知っていただくために、平成15年度から始まりました。この事業では、3から4ヶ月児へ絵本とおすすめえほんのリストをお渡しし、読み聞かせの実演やアドバイスなどを行っています。
今年二十歳を迎えたみなさんは、絵本と子育て事業として初めて絵本をお渡しした、あの頃の赤ちゃんたち。当時『いないいないばあ』と『くだもの』の2冊をお渡しました。
そこで、「二十歳のつどい」実行委員9名のみなさまに、当時のことをインタビューさせていただき、図書館だより93号に掲載しました。図書館だよりには掲載できなかったインタビューの全文をご紹介します。
🔍図書館だより93号
🔍絵本と子育て事業って?
🔍絵本と子育て事業記念講演の報告
インタビュー内容
- どんなお子さんでしたか?
- お渡しした絵本について何かエピソードがあれば教えてください。
- 子どものころの図書館や本との思い出、エピソードなど聞かせてください。
- 最近気に入っている本があれば教えてください。
- これからがんばりたいことは何ですか?
二十歳のつどい実行委員のみなさん
- 岡本心奈さん(明保中学校出身)
- 前北梨音さん(田無第一中学校出身)
- 長岡帆風さん(田無第二中学校出身)
- 竹内双葉さん(田無第四中学校出身)
- 後藤恵留さん(柳沢中学校出身)
- 今村天也さん(田無第三中学校出身)
- 鈴木玲さん(保谷中学校出身)
- 白城歩夢さん(青嵐中学校出身)
- 小藤那奈子さん(ひばりが丘中学校出身)
岡本心奈さん(明保中学校出身)
- 体を動かすことが好きで、壁に落書きをしちゃうようなやんちゃな子でした。本を読むのも好きで、おばあちゃんが読み聞かせのボランティアをしていたこともあって、絵本はたくさん読み聞かせをしてもらっていました。
- 『いないいないばあ』を読んでもらったことを覚えています。今もまだ持っています!母にたくさん読んでもらいました。
- 一番よく覚えているのは『めっきらもっきらどおんどおん』です。本当に大好きで、何度も読んでもらいました。文字もまだ読めていなかったのに、おはなしを暗記していて、次のページを読んでもらう前に、自分で音読していました。一人暮らしを始めた今でも、大切にとっています。
- 最近は、小学生のころ好きだった『ハリー・ポッター』のシリーズを原書で読みなおしています。英語の表現を日本語ではこんなふうに訳すんだな、と表現の違いを見るのが面白いです。今4巻まで読み終わりました。
- ボート競技を頑張っています。高校から続けていて、これからもずっと続けていきたいと思っています。ボート競技は個人戦と団体戦があり、そのうちの団体戦で、複数人でボートに乗った時、自分が乗って速くなるような、乗っててほしいと思われるような選手になりたいと思っています。2028年オリンピックのボート競技には新しい種目が追加されるので、目標は大きく、選手として出場できるように練習を頑張りたいです。
前北梨音さん(田無第一中学校出身)
- 一言で表すとおとなしい子どもでした。はしゃぐ時ははしゃぎますが、人見知りも多く自分の感情を表に出すことが少ない子どもでした。感情の起伏も少ない上に、感情を表さないため、お誕生日プレゼントをもらってもあまり喜ばなかったそうです。ただ運動神経は悪くなかったので、自転車にすぐに乗れたり、外で遊ぶことが多かったりしたそうです。
- 正直自分が幼い頃に読んだ記憶はありませんが、大きくなってから自分の妹やいとこに『いないいないばあ』を読み聞かせをした記憶があります。様々な動物が隠れていて、何度もページをペラペラめくり、動物を隠したり登場させたりを繰り返していました。この絵本がきっかけとなり私が自分で妹やいとこに、いないいないばあを実際にした想い出があります。
- 絵本や本を取り揃えている家で育ったので本が好きで、頻繁に西東京市中央図書館に行っていました。幼い頃は図書館の児童コーナーに行って読み聞かせを聞いたり、中学生頃になると友達と一緒に勉強したりしていました。幼い頃から母親が夜寝る前に読み聞かせをしてくれていました。下に弟妹が二人いることもあり、大きくなっても彼らと一緒に絵本の読み聞かせを聞いていました。特に『ノンタン』と『14ひき』のシリーズがお気に入りでした。
- 大学で世界的な文学を扱う授業を履修し、現在『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいます。村上春樹を読むことは初めてで、三部構成になっているこの本を通して村上の世界観に戸惑うこともありましたが、読み進める上で複雑な関係性やストーリーラインを把握していくことが徐々に楽しくなってきました。あと少しで読了しますが、再度1から読んでいくことで一周目に読み落としている細かな伏線やポイントを見つけたいと思っています。
- 現在の私は多趣味です。読書、ドライブやカメラ、楽器を弾くこと、また、高校の部活にOGコーチで参加したり、自身でもゆるゆるとサッカーを続けています。大学での勉強と両立してきましたが、今後教職課程が忙しくなる予定です。今後もたくさんの趣味と両立しながら夢を叶えるために頑張っていきたいです。
長岡帆風さん(田無第二中学校出身)
- 外で遊ぶのも中で遊ぶのも大好きな元気な子供時代でした。外では虫取りやバドミントンなどのスポーツをして遊び、屋内ではごっご遊びやカードゲームなどをしていました。基本的には姉の後をついて回ったり近所の友達と一緒に遊んだりしていましたが、親が一緒に遊んでくれることもあり、家の近くの公園で遊んだり、時には遠出をしてくたくたになるまで走り回ったりしていました。また、本をたくさん読む子どもではありませんでしたが、母が絵本を読み聞かせをしてくれる時間がとても好きでした。
- 随分と昔のことなので記憶はあいまいですが、幼いころにどちらの絵本も母が読み聞かせをしてくれた記憶があります。時には、「もっと感情をこめて」、「もっとかわいい声で」など読み方を注文して母を困らせていました。また、私自身が読み聞かせをしてあげることも好きだったので、幼かった弟に読んであげたことも覚えています。様々な思い出の残った絵本で、今でも家においてあります。
- 回答なし
- 最近は、伊坂幸太郎さんという作家が書いた小説がとても好きです。特に、2021年に本屋大賞にもノミネートされている『逆ソクラテス』という本が一番のお気に入りです。伊坂幸太郎さんの小説はどれもばらばらの物語から始まり、その一つ一つがつじつまを合わせていくような構成で、読み終わるころにはすっかりとりこになってしまいます。作中のキャラクター達もみんな魅力的で、そのセリフや行動にはとても元気をもらえます。
- 私は今、小学校の教員になることを目指して大学で勉強しています。そのために必要な教員採用試験が来年の夏に控えているので、まずはその試験に向けた勉強を頑張りたいです。そして、教員採用試験の後には教育実習もあるため、現場の実際の雰囲気をつかむだけでなく、現地の先生方のベテランの技を盗んだり、自分の授業を改善したりと、より良い教員を目指すために、少しでも多くのことを学びたいです。
竹内双葉さん(田無第四中学校出身)
- 身体を動かしたり、友達と公園で遊んだりすることが好きでした。ラグビーを3歳から習っていたので週末は練習に行き、オフの際には父親にいろいろなところに遊びに連れて行ってもらっていました。ピアノ、バレエ、そろばんなどたくさんの習い事をやっていて充実した日々を送っていました。本を読むことはあまり好きではありませんでしたが、母や兄が本好きで家に沢山の本があったので、いつか読んでみたいなと思っていました。
- 『いないいないばあ』は家にあったので、私が小さいころに読んでいた記憶があるのでとても懐かしいです。妹に『いないいないばあ』読み聞かせをした時に、妹が笑ってくれたことがすごく嬉しかったのを覚えています。
- 回答なし
- 小川洋子さんの『ことり』です。中学生の頃に読んだ小川さんの『博士の愛した数式』がとても好きだったので、最近母からおすすめされて読んでみました。ことりと話すことができる小父さんの人生を繊細に描いているのですが、大袈裟な表現を使わずとも心に響いてくる言葉遣いが本当に素敵です。誰の心にもそっと寄り添ってくれる切なくも温かい作品でした。
- 将来の夢である看護師になるための努力を続けていきたいです。勉強はもちろんのこと、身体的な治療だけでなく人の心に寄り添えるのが看護師の魅力だと思うので、多様な価値観を受け入れ、多角的な視点をもって物事を考えられる人になりたいです。そのために読書やニュースなどで新たな知見を得て、自分なりの考えをもつ習慣等をつけていきたいと思います。
後藤恵留さん(柳沢中学校出身)
- 活発で元気なわんぱく少年だったと記憶しています。外遊びが大好きで、友達と毎日のように街探検や球技をし、また次の日もまた遊び…という日々を送っていました。元気な分、やんちゃだったので、幼稚園の先生や小学校の先生に怒られなかった日はなかったと思います。好奇心旺盛で、国旗、恐竜、地図、天体、歴史とコロコロ趣味が変わり、その都度没頭していました。
- 回答なし
- 幼稚園の帰りに、柳沢図書館へ連れて行ってもらっていました。その当時は、たくさんの本に囲まれていることが幸せで、図書館に行くことを楽しみにしていました。児童コーナーで絵本を眺めたり本をパラパラめくってみたりすることが好きだったと記憶しています。小学校入学後は休みの期間に読む本を探すために訪れていました。
- 最近読んだ本の中で一番気に入っているのは芥川龍之介の『河童』(表題作)です。河童をコミカルに描き、所々「本当?」とクスッと笑ってしまう面白さのある短編小説です。ですが、軽快な河童の会話の節々に資本主義への警戒や罪と罰、宗教についてなど芥川の人間社会に対しての厳しい批判を読み取ることができ、短いながらもしっかりと後味が残る作品でした。これ以上言うとネタバレになってしまうので、ぜひ読んでみてください!
- 今僕は大学で社会科の教員になることを目指して勉強をしています。なので大学生活の残り2年間は今ある学びの機会を大切にして、日々の学習に目的を持って取り組んでいきたいと思います。プライベートでは夏にギターの練習を始めて、今も絶賛ハマり中なので、人前で弾けることを目標に大学生中に練習を頑張りたいです!運動する機会も減ってしまっているので筋トレを継続的にやることが今年の抱負です!
今村天也さん(田無第三中学校出身)
- 昔からこだわりが強く、一つのことに執着する傾向があったと思います。完璧主義な面があり、作業が遅い傾向にありました。特に小学校の図工の授業で頻繁に居残りしていた思い出があります。母の話によると、文字を読むのが好きで、家に置いてある家電製品の説明書や家電量販店にあるカタログを読み漁っていたとのことです。思い返してみると、我ながら変な子どもだなと思います…。
- 私はよく、家にある絵本などを妹に読み聞かせしていたようですが、特に好んで読み聞かせしていたのが『くだもの』だったそうです。誕生日などに、この話を母から聞いていました。今回の図書館だよりの話を聞いた時、この絵本が図書館の児童サービスで頂いたものであることを知り驚きました。また、この取り組みは私の生まれた年が初回だったということで、普段図書館を利用する者として、幼い頃から図書館と深いつながりがあったことをうれしく思いました。
- 回答なし
- 現在は解説書や技術・趣味関連の雑誌を読むことが多いですが、小学生の頃友人からの勧めで何作か読んでいた、宗田理『ぼくら』シリーズを読み返してみました。当時は作中の大人が主張する「常識」や「型にはまった人生」についてイメージがつきませんでしたが、今の自分と重なってより楽しめ、考えさせられました。
- 私は現在、大学で電気電子工学を専門に学んでいます。幼い頃から電気に興味があり、電子工作の解説書などを図書館で借りて読んでいましたが、当時実際に工作することはできず、憧れを持って読んでいました。幸いなことに興味のある分野を学ぶことができているため、抱いていた疑問が日々解決されている実感があり、非常に意欲的に取り組めていると感じています。電気は日常生活に密接に関連するので、人々の生活を支えられるエンジニアを目指し努力していきたいと思います。
鈴木玲さん(保谷中学校出身)
- 子どもの頃、私は周りの子よりも精神年齢が高かったので、お姉さんのような立場で皆を見守っていました。何事に対しても、とても一生懸命だったので、当時好きだったアンパンマンのキャラクターをたくさん覚え、両親を驚かせていたようです。幼稚園が終わると、毎回公園に寄って友達と遊ぶほど、外に行くことが好きでした。でも家に帰ると、両親に本を読み聞かせてもらいながら眠っていたのを今でも覚えています。
- 西東京市に引っ越してきたので、0歳の時に絵本のプレゼントをもらっていないのですが、他の方の話をきいて、とてもうらやましく思いました!
- 小学校低学年の頃、私は『マジック・ツリーハウス』というシリーズの本がとても好きでした。そこで、クリスマスに欲しいものとしてサンタクロースにお願いしたところ、「マジック・ツリーハウス」が5,6冊枕元においてあり、嬉しかったので貰ってすぐ読み終えてしまいました。買えなかった分は図書館で座って読んでいたのを覚えています。また、子供のころに読み進めた「ハリー・ポッター」シリーズは、今でも読み返すほどとてもお気に入りで、初めてあれほど長い本を読んだなあと懐かしく思います。
- 大学の勉強が忙しく、最近はあまり本を読む機会が得られていないので、気に入っている本というよりは気になっている本があります。それは『君のクイズ』です。クイズ番組に決勝戦に出場した主人公は、問題が一文字も読まれていないのに対戦相手がボタンを押して正解したことに疑問を持ち、様々な真相を解明していく新感覚エンターテインメントだそうです。ミステリーが好きなので、読みながら真相の解明をしていきたいです。
- 現在、私は大学で法律を学んでいます。高校生の時に弁護士になりたいと思ったことがきっかけです。20歳を迎え、将来について真剣に考えるようになりましたが、高校時代に思った弁護士になりたいという気持ちは今でも変わりません。選んだ自分の夢に向かって、今できる多くの努力を重ねていこうと思います。そして、将来困っている人に専門的な見識を持って手を差し伸べられるような弁護士になるために、日々の学習に励んでいきたいです。いつも応援してくれている両親に感謝し、良い報告ができるように頑張ります。
白城歩夢さん(青嵐中学校出身)
- 大人しく人見知りの激しい子どもでした。人がたくさん集まる場所が苦手で、親戚の集まりなど顔見知りの人しかいない場でさえも嫌がるほどでした。また自動車が大好きで、カーレースの動画を観たりトミカで遊んだりすることが特に好きでした。かつて一生懸命覚えた自動車についての知識は今となってはほとんど忘れてしまいましたが。
- 『いないいないばあ』と『くだもの』の2冊は現在もまだ家の本棚にあります。『いないいないばあ』については幼稚園に通っていた頃に母から読み聞かせをしてもらった覚えがあり、個人的にはかなり思い出深い1冊です。『くだもの』は逆に自分が妹に読み聞かせをしていた本で、この本もまたたくさんの思い出がつまっています。幼少期に親から読み聞かせをしてもらったことがある本は10数年経った今でも思いのほか覚えているものなんだなあしみじみと思いました。
- 回答なし
- 最近気に入っている本は特にないのですが読みたいと思っている本はあります。それは『14歳からの社会学ーこれからの社会を生きる君にー』という本です。この本の著者について、以前から名前だけは知っていたのですが、先日この方がお話している動画をYouTubeで観て、その時の彼の引き込まれるようなトークスキルの高さが印象に残りました。そして彼の著書を読んでもっと彼の考えを知りたいと思いこの本を読んでみたいと思うようになりました。
- これから頑張りたいことは、残り半分となった大学生活です。具体的には就職活動とゼミナール活動の2つです。就職活動についてはまだ具体的な目標がない状態ですが、これから様々な業種へのインターン活動などを通して自分に合った職業を見つけていきたいです。ゼミナール活動も来年度から本格化します。今後の交流や学びの中で、新たな知見を得られるよう全力で取り組んでいきたいです。
小藤那奈子さん(ひばりが丘中学校出身)
- 自分で言うのは何ですが、「真面目」な子だったと思います。クラスに1人はいる、「ちょっと男子―!?」と言っているタイプの子でした。当時のクラスメイト達には、プリプリとよく怒っていたかもしれません…。うざったいと思っていた子もいたかもしれませんが、純粋でまっすぐだったあの頃だからこそ出来たことだなあと感じます。
- まだ家にあったよなと思い探してきたのですが、だいぶボロボロになっていました。半分以上のページが外れないようにテープで留められているし、全てのページに折り目が付いていて元気いっぱいに扱われた様子が見て取れます。この状態を見るに、赤ちゃんのころはこの絵本を気に入っていたのではないかと思われます。
- ワクワクするようなシリーズものの小説であれば好きでしたが、じっと静かに本を読むことはあまり得意ではなかったので『ミッケ!』シリーズなどの楽しく遊べる絵本を図書館のカーペットの上でお友達と一緒にやっていた記憶があります。『ミッケ!』の、キラキラしたものがページいっぱいにちりばめられている宝箱のような雰囲気が大好きです。ページをめくるごとにガラッと世界観が変わったり、問題文・探す対象となるものもとても工夫が凝らされていたり…自分にも子どもができたら、一緒に読んで遊びたい本ナンバー1です。
- 小さいころから今でも好きな本として、さくらももこ先生のエッセイ集『ももこの話』があります。人間関係のこと、勉強のこと、委員会活動のこと、などなど、昔から色々なことに悩まされてきましたが、さくら先生のエッセイにはどんな悩みも吹き飛ばせるくらいのポジティブなパワーがあって、読むたびに思いっきり笑うことができるし、楽しく生きるための活力を与えてくれる私のバイブルです。
- 「今しかできないことをすること」です。大学生活もいよいよ折り返し、前半戦はできる限りチャンスをつかみとれるように頑張ってきたつもりですが、まだまだやり足りないことがたくさんあります。社会人になって忙しくなる前に、自由に時間が使える大学生だからこそできることに挑戦していきたいです。すでに短期留学や演劇サークルの同期と立ち上げた小劇団での活動など、楽しみな予定がたくさんあります。「やりたい」と思ったときのまっさらな気持ちをいつまでも忘れずに、前に突き進んでいきたいです。